論文発表 体外式膜型人工肺 ECMO が筋機能と筋内酸素分圧に及ぼす影響
- Kazuki Hotta
- 4月22日
- 読了時間: 2分
更新日:4月27日
Hotta K, Fujii Y, Hitosugi N, Takamizawa R, Inoue T, Tamiya H, Tsubaki A. Effects of Veno-arterial Extracorporeal Membrane Oxygenation on Skeletal Muscle Function and Interstitial PO2 in Contracting Muscle of Normal Rats. Microvasc Res. 2025 (In Press)
内容:静脈・動脈体外式膜型人工肺 (venous-arterial extracorporeal membrane oxygenation, VA-ECMO) は重度の呼吸・循環不全を有する患者の 一時的な生命維持装置であり、その間に臓器回復の時間を稼ぐための最後の砦と言えます。 近年の集中治療の進歩に伴い、重症患者の生存率が改善するとともに、骨格筋の形態および機能を集中治療管理中に如何に維持するかが課題となっています。本研究は、ECMOそのものが骨格筋に与える影響について検証するために、正常ラットを対象に小動物用ECMOを用いた体外循環回路を接続し、VA-ECMOモデルラットを作成しました。VA-ECMOで酸素化させると、動脈血は高酸素に傾くのですが、骨格筋は逆に低酸素となり、筋の収縮能と弛緩能のいずれの障害も発生ました。これらのVA-ECMOのネガティブな影響に関する研究は、Microvascular Research誌に受理されました。本研究は、新潟医療福祉大学 臨床技術学科 藤井 豊 先生と理学療法学科との共同研究です。
ユニークな点:1)ECMOは小動物の筋機能障害を誘発,2)ECMOなしで純酸素を吸入させると,ECMOと同程度に高酸素血症になるが,筋機能は障害されない(筋機能障害はECMOそのものに起因している可能性),3)ECMOでは血管平滑筋の反応性が低下,4)ECMOでは筋間質の酸素分圧がかなり低い(低酸素).
ポイント:1)この論文のECMOでは,ある程度自己心の拍動は維持されている(完全な定常流ではない),2)単回のECMOの影響をみており,長期間のECMOの影響は不明,3)前脛骨筋(type II dominant)をみており,遅筋線維は不明,4)正常ラットが対象,呼吸・循環不全を有する病態モデルではない.
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